前回の記事では、口腔内写真の色調・明るさ・鮮明さを総合して『質』という表現を用いましたが、『仕上がり』という表現の方が正しいとご指摘をいただきました。日本語は難しいですね。違和感は感じつつも、正しい言葉で表現できないことが多々あり、語彙不足を感じます。
左の図は、デジタルカメラで撮影した被写体が、画像として出来上がる大まかな流れです。普段は緑矢印のコースのようにRAWデータをPhotoshopで現像しJPGにしていますが、もし赤矢印のコースで得られるJPGが無調整で使えるような仕上がりであれば、画像編集作業もずっと楽になるでしょう。果たして、カメラの中で現像されるJPGの仕上がりをこちら側が何かを弄る事で調整していくことができるのかチャレンジしてみることにしました。
上段左右2枚の画像は、Canon EOS kiss x3でRAW+FINE(JPG)で撮影したものです。前回の実験で、せっかく適した露出設定にしたにも関わらず、出てきたJPGは見る影もありません。一体、カメラの中で何が行われているのでしょうか?一方で、下段左右のNikon D7000で撮影したRAW+FINE(JPG)では、まずまずのJPG画像が得られています。『Canonは鮮やかな色』に、『Nikonは忠実な色』に現像される傾向にあるとどこかで読んだ記事と同様の実感を受けました。とにかく、右上のJPGでは使い物にならないことは確かです。
カメラの中の現像過程で何が行われているのかを調べていくと、Nikonではピクチャーコントロール、Canonではピクチャースタイルと呼ばれる設定項目があることに気づきました。参照画像はNikonのものですが、6つのピクチャーコントロールが用意されており、状況に合った設定を選ぶことができるようになっていました。デフォルトではスタンダードになっていましたが、要確認でしょう。まさかモノクロだと気づくでしょうが、何かの拍子にビビッドになんかなっていたら大変です。マニュアルで微調整もできるようですが、何百通りも試してみないといけなくなるため断念せざるを得ませんでした。ここはハマるところではないという危機感が働きました。Nikonで抑えておくべきことは、『ピクチャーコントロールはスタンダードにしておく』ということでした。
Canonのピクチャースタイルもほぼ同様で6つに分かれていましたが、全てがそのまま使えるJPGではありませんでした。つまり、このカメラに限っていえば、『PCでのRAW現像が必須』ということがわかりました。
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