ブログの不更新を散々怒られながらもできなかったのは、聖地巡礼の準備があったからに他なりません。(いつもこういう言い訳をしているような気がしますが。)私の場合、仕事が遅くいつもギリギリまで準備をしているせいで、本番直前はいつも寝不足になります。ようやく眠りについても、すぐ起きなければならないので夢をみる間もありませんでした。そんなフラフラの状態でしたが、クリスマス直前の12月22~23日、十二人の使徒の一人として、歯科界のジーザスの下に集いました。
日本の反対側へ向かうこと4時間余。真鶴はあいにくの土砂降りでしたが、二度目となる町並みに懐かしさを覚えながらも、徐々に興奮と緊張で心がざわついていきました。というのも、今回は自分の発表だけではなく、一つの企画を担当させていただくということになっていたからです。到着後は、昼食をとってからプレゼンテーションというスケジュールでした。食事班の先生方が用意してくださったカレーライスも、企画のことで頭がいっぱいで、わずか2回のおかわりしかできないという体たらくでした。そうこうしている内に本番です。真鶴メンバーの中で最も実力も経験もない私ですから、それを少しでも補うためには地道な作業しかないと考え臨んだつもりでしたが、アプローチとしてはいまひとつだったように思います。慣れない座長という仕事もろくにこなせず、反省ばかりが残る企画となりました。関係者のみなさま方には、この場を借りてお詫び申し上げます。
真鶴セミナーでは、食事も大きな醍醐味の一つです。各地からおいしい食材が集まり、それを調理して、みんなでいただくというのは何にも代え難い楽しさです。一日目の夜のメインは鱈鍋。それひけをとらない白子や鱈子、ローストビーフなど至高のメニューがテーブルを埋め尽くす様は圧巻です。お酒がすすむのは当然で、それぞれの近況話や、新入りの自己紹介を肴に盛り上がりました。トピックだったのは、福島いわきの震災後のお話で、人のにぎわいが消えてしまったという言葉には現状を強く実感させられ、復興のみちのりの険しさを認識しました。その後も、深夜三時近くまで宴は続きましたが、とうとうギブアップ。あっという間に眠りにおちて、この日も夢をみることもなく朝まで熟睡でした。
7時起床の翌朝も、豪華な朝食からスタートでした。前日あれだけ食べたにも関わらず、最年少の食欲に負けていられないと三膳のご飯を平らげて、二日目の企画が始まりました。テーマは”前歯部の歯冠修復”で、修復材料の選択理由や適合、色調、支台築造からセメントに至るまでディスカッションが行われ、各先生方の取り組みが大変勉強になりました。私は、失活歯(メタルコア)にe.maxを用いたケースを発表させていただきました。厳しい日程の中、テクニシャンの方に無理をいって製作してもらい何とか仕上げたプレゼンでしたが、もっと深く掘り下げて話をするには、これを始まりとしてケースを増やし、厳しい目で突き詰めていく必要性を感じました。そうして二日間に渡るプレゼンテーションが終わり、カーテンを開けると青空が広がっていました。晴れ晴れとした気持ちで撮った集合写真は、皆それまでの疲労が吹き飛んだような気持ちの良い笑顔でした。
帰途、真鶴駅で後輩が言った「あっという間で、夢みたいだった」との言葉に、嗚呼、そうか、夢はこっちだったかと思いながら、雪が降っているらしい新潟へ帰郷となりました。神様(金子先生)、夢のような二日間をどうもありがとうございました。
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