2014年4月3日木曜日

2014年もくあみ会事後抄録1

 
 2013年は兎角犬歯を意識する1年だった。4月のもくあみ会全体会に始まり、5月には金子先生の臨床ファイル5vol.2、7月は語る会分科会、今年に入り新潟もくあみ会と、様々な場で犬歯に欠損歯列における犬歯にフォーカスが当てられた。そこから、ある条件を満たしている犬歯が4本揃っていれば、かなりの場面で崩壊からの防波堤となってくれることがわかってきた。条件について簡単に述べるとすれば、保存状態が良く、位置(被蓋・歯軸)に恵まれているということである。「ヒーローは遅れてやってくる」と言うが、最後の切り札が「さあ出番だ」となったときに、疲れて果てていたり傷だらけの重体だったりしたら悪役も倒せないという風に例えるとわかりやすい。 




 2013年によく目にした話題がもう一つあった。それはすれ違い咬合で、頻度は稀と言われているにも関わらず、歯科評論やクイント、QDTなどでも特集されたり、11月のもくあみパーシャル教室においても、たくさんのすれ違い症例が集まった。確かにレアケースかもしれないが、いざ出会った際のインパクトや対応の難しさが、決して古い話題とならない所以なのか。
  これらの取り組みに参加していくうちに、この2つのテーマは別々に存在するのではなく、ある一つの流れを切り取った局面だと考えるようになった。よくよく考えれば当たり前のことなのだが、普段現症を前にさてどうしようと頭を悩ましてばかりいるので中々この境地に至らなかったのだろう。つづく



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