2014年4月20日日曜日

歯科補綴を考える会

 昨今の若い歯科技工士の離職率の高さから、将来の補綴がどうなっていってしまうのか器具されています。歯科業界全体が斜陽と言われている中で、彼らを取り巻く環境は一朝一夕に変化するものではないかもしれませんが、まずは臨床のやりがいや楽しさをより知ってほしいという考えから、「歯科補綴を考える会」というアプローチが行われました。6人の若手テクニシャン、3人のベテランテクニシャン、4人の歯科医が集まり、プレゼンでは質の高い歯科技工が支える臨床について語られました。手探り状態のスタートでしたが、これから良い関係を築いていけるよう願っています。

2014年4月3日木曜日

2014年もくあみ会事後抄録1

 
 2013年は兎角犬歯を意識する1年だった。4月のもくあみ会全体会に始まり、5月には金子先生の臨床ファイル5vol.2、7月は語る会分科会、今年に入り新潟もくあみ会と、様々な場で犬歯に欠損歯列における犬歯にフォーカスが当てられた。そこから、ある条件を満たしている犬歯が4本揃っていれば、かなりの場面で崩壊からの防波堤となってくれることがわかってきた。条件について簡単に述べるとすれば、保存状態が良く、位置(被蓋・歯軸)に恵まれているということである。「ヒーローは遅れてやってくる」と言うが、最後の切り札が「さあ出番だ」となったときに、疲れて果てていたり傷だらけの重体だったりしたら悪役も倒せないという風に例えるとわかりやすい。 




 2013年によく目にした話題がもう一つあった。それはすれ違い咬合で、頻度は稀と言われているにも関わらず、歯科評論やクイント、QDTなどでも特集されたり、11月のもくあみパーシャル教室においても、たくさんのすれ違い症例が集まった。確かにレアケースかもしれないが、いざ出会った際のインパクトや対応の難しさが、決して古い話題とならない所以なのか。
  これらの取り組みに参加していくうちに、この2つのテーマは別々に存在するのではなく、ある一つの流れを切り取った局面だと考えるようになった。よくよく考えれば当たり前のことなのだが、普段現症を前にさてどうしようと頭を悩ましてばかりいるので中々この境地に至らなかったのだろう。つづく



2014年3月22日土曜日

2014もくあみ会

 今年も臨床基本ゼミOB会である『もくあみ会』が行われました。今回から東京医科歯科大学に会場が移ったり、実行委員が新体制に変わったりと、心機一転新たな船出となりました。

 1日目の会員発表では、2013年受講生から2人、旧実行委員から2人、恒例の演者陣3人が登壇され、いずれもレベルの高いケースプレが繰り広げられました。4年前から参加させていただいているもくあみ会ですが、これまでで最も張りつめた雰囲気があったように感じました。真剣なディスカッションの賜物ですが、初登場の演者の緊張感や、慣れない会場のせいもあったかもしれません。

 2日目全体会では、新実行委員長の横で座長のお手伝いをさせていただきました。『左右的残存歯偏在の治療方針』と銘打ち、4人の演者の先生と御大である金子先生に御登壇いただきました。私はプロローグを担当しましたが、事後抄録として本ブログで後記したいと思います。
 左右的偏在を抱えた4症例報告は、単に歯の数や咬合支持だけで治療方針は決まらないことを物語っており、それぞれが持っているものをくまなく診ること、それを取捨選択し反応をみながら処置を決断していくこと、やはり欠損歯列は個別対応であるということを強く意識させてくれました。
 
最後は総括として金子先生から御講演いただきました。『etwas neues』というタイトルスライドがスクリーンに出現した瞬間、誰もが目を奪われたようで、直後から隠し撮りのシャッター音があちこちから聞こえてきました。このドイツ語は、『something new 何か新しいことを』という意味だそうですが、60年という前人未到の臨床の中で、常に仮説を立て、それを立証するために見つめ続け、その中からまた新しいことを見つけていくという内容で、いつまでも聞いていたい思うようなお話でした。毎回総括をしていただいているのでいい加減怒られそうですが、私が実行委員でいる間は嫌がられてもお願いし続けようと思います。

2014年2月22日土曜日

真央ちゃん

 ショートプログラムでのまさかの演技に日本中が悲嘆に暮れていましたが、翌日のフリーでは3Aを完璧に決めるなど渾身の滑りを披露してくれた真央ちゃんには心の底から感動しました。
 年齢制限で出場できなかったトリノオリンピック以前から10年近くに渡って、大きなプレッシャーを受けながらも常に我々の期待に応え続けてくれた彼女には頭が下がります。今大会はメダルにこそ届かなかったものの、結果は6位と立派な成績ですし、何より誰よりも記憶に残る演技だったと思います。
 3月の世界選手権にも出場してくれるそうですから、ファンとしては嬉しい限りですが、ゆっくり休んでほしいという親心も皆さん感じておられることでしょう。

2014年2月4日火曜日

2014 真鶴

 約1年ぶりに真鶴にお邪魔させていただいてきました。センスの固まりのようなこの別荘は、何度訪れても惚れ惚れしてしまいます。
  今回は少人数だったのですが、手のかかった美味しい食事やスライドでおもてなししていただいた一方で、こちらの持ち込んだ企画は準備不足が目立ち散々でした。 それでも、明け方まで続いた先輩との会話や、翌朝には絶景の露天風呂に入らせてもらったおかげで、わずかに回復。寒い寒い新潟に戻ってきました。春が来るまでにもう2つのイベントをこなさなければいけません。

2014年1月24日金曜日

左右的残存歯偏在について どこから偏在を意識するのか

 この患者さんを担当することになったのは2012年で、右上6番のHys症状を訴えられていた。残存歯数は24本と多く、アイヒナーや咬合三角でスクリーニングしたとしても、おそらく得られることは少ないだろう。しかし、KA367や過去の臨床記録を紐解いていくと、危機が迫っていることがわかる。代表的な既往歴としては、右上7歯根破折・下顎前歯部の自然失活・右下ブリッジの脱離があり、咬合力の強さが疑われ、パノラマや口腔内写真からもそれは合致していた。左下67欠損の時期は不明だったが、義歯は入っておらず、右側に偏った咀嚼が右上7歯根破折の呼び水となったのは間違いない。
 このときは、右上6のHys症状も偏在の延長線上に起こっていること、また大臼歯支持の必要性を説いたが、義歯・移植・インプラントのいずれも却下であった。その後、何度かのメインテナンスを経て、2014年1月に右上6の歯冠破折という形で、状況悪化は現実のものとなった。



 対角線的に67欠損が起こっている状態を我々はクロス偏在と呼んでいるが、この呼称はまだ一般的なものではないかもしれない。しかし、この欠損形態にはかなり高い頻度で遭遇するし、これからも大きな課題となるはずだ。クロス偏在に陥った後、次に危険に晒されるのは小臼歯になるが、この関門が易々と突破されるようだといよいよ本丸の犬歯がみえてくる。本症例の場合、左上犬歯陥落の道まで見えており、左右的すれ違い咬合の可能性まであるといっても言い過ぎではないだろう。

2014年1月16日木曜日

新潟もくあみ会開催へ


 臨床基本ゼミのOB会『もくあみ会』が3月15,16日に行われますが、昨年に引き続き実行委員をやらせていただいております。いざ主催側に回ってみると思いのほか大変で、自分にとっては荷が重いのですが、足が攣るぐらい背伸びをして何とか乗り切りたいと思います。 
 そんな中、新潟を根城にする基本ゼミOB勢が『新潟もくあみ会』を発足しました。なんと本家もくあみ会の1ヶ月前に滑り込んで開催という強行スケジュールですが、柿崎のN先生の号令の下、雪の長岡で連日打ち合わせが行われております。詳細は追って各所で発表される予定です。それにしても新潟勢の層の厚さを感じる面々です。臨床基本ゼミの前身時代から受講されている方達もいますから、深みある話が飛び交っていました。新しい動きに期待を感じざるを得ませんし、若手も負けてはいられません。「新しい動きはお前たち若手が作るんだ!」という天からの叱咤が聞こえてきそうです。