2015年1月30日金曜日

印象材とアドヒーシブ 4

[ 目的 ] 
インプリンシスシリコンアドヒーシブ(トクヤマ)をレジントレーに塗布する回数により, 接着力に違いがでるのかを調査する. 
[ 材料 ] 
アドヒーシブ:インプリンシスシリコンアドヒーシブ(トクヤマ)
印象材:インプリンシス (トクヤマ) 
レジン:オストロン2(GC)
 [ 方法 ] 
・オストロン2を通法に従い練和しプレート状に成型 
・完全重合させた後, 表層をカーバイドバーにて一層切削 
・インプリンシスシリコンアドヒーシブをプレートに1回, 3回, 5回塗布
・インプリンシスを築盛し完全硬化
・ピンセットなどを用いてシリコン印象材の剥がれ具合を確認

[ 結果 ] 
・全ての被検体において, 剥がす際に凝集破壊が認められた. 
・塗布回数による接着力は大差ないように思われた.
 [ 考察とまとめ ]
 ・重ね塗りをすることにより, アドヒーシブの被膜の厚さが増し, 接着阻害につながると云われているが, 本実験ではその影響は認められなかった. 
・重ね塗りよりも, レジンの表面性状や汚染状態の方が接着に与える影響を大きいと考えられる.

2015年1月20日火曜日

印象材とアドヒーシブ 3

[目的] 
インプリンシスシリコンアドヒーシブ(トクヤマ)は, レジンと同社シリコン印象材を化学的に 接着させると云われている. 本実験では, 他社シリコン印象材との相性を検討する. 
[材料] 
・アドヒーシブ:インプリンシスシリコンアドヒーシブ(トクヤマ) 
・印象材:1.エグザミックスファイン(GC)2.フュージョン2(GC)3.インプリンシス(トクヤマ)4.インプリント3(3M ESPE)5.インプリンシス4(3M ESPE)6.アクアジル(DENTSPLY) 7. パナジル(KETTENBACH) 
・レジン:オストロン2(GC) 
[方法] 
・オストロン2を通法に従い練和し, プレート状に成型 
・完全重合させた後, 表層をカーバイドバーにて一層切削 
・インプリンシスシリコンアドヒーシブをプレートに1回塗布し乾燥 
・各種シリコン印象材を築盛し完全硬化 
・ピンセットなどを用いてシリコン印象材の剥がれ具合を確認
[結果] 
・エグザミックファインは明らかに接着していなかった. 
・それ以外の印象材は, 剥がす際に凝集破壊がみられた. 
[考察とまとめ] 
・エグザミックスファインに対して, インプリンスシリコンアドヒーシブは効果を発揮しないと考えられた. 
・印象材とアドヒーシブの相性を十分確認した上で, 使用を検討すべきである.

2015年1月3日土曜日

2015は何かある

新年あけましておめでとうございます。
年が変わるといっても暦上の節目に過ぎないわけですが、過去を振り返り、未来を見据えることはやはりこういう機会でもないとできないように思います。昨年は停滞ムードの1年でしたが、今年は地道な足固めを継続しながら、新しいことにチャレンジしていこうという気持ちを強くしています。
そう思うようになったきっかけはいくつかありますが、その一つとして、年末年始に観たNHKの2つの番組『ニッポン戦後サブカルチャー史』と『建築は知っている ランドマークから見た戦後70年』があります。時代を映す文化や建築が整理紹介されていましたが、感じたのはそれぞれの時代における強い表現とパワーでした。これから縮小に入っていく日本において、我々の業界の進む方向は?現時点で答えは想像することしかできませんが、学んだのはその時代に正しいと思われる試みを続けるしかないということでした。時折聞こえてくる2番煎じやコピーといった雑音は気にせずに、自分のやるべきことをやるだけです。他にも理由はあるのですが、ひょんなことから過去と未来を意識することが多かった2015年の始まりに、少し運命めいたものを感じています。

しかし当然ですが物語の舞台は常に東京にあります。ある先生が某スタディグループに入会したいがために上京したという逸話がありますが、そのようなパワーが集中し、文化が偏在していくのですから地方はかないっこありません。