2013年9月30日月曜日

口腔内カメラ大混戦


 若手の集まりLMNの中でもさらに若手を対象に、口腔内写真の質の向上を目的として、それぞれが使用しているカメラを集結させました。右下に変なのが紛れ込んでいますが、全員が一眼レフ。ミニリングが乗っかっているのも数台あります。私の愛機NikonD7000は下段の右から2番目ですが、一番スマートに見えるのは贔屓目ではないでしょう。さすが金子先生です。 


 Nikon・Canon・PENTAX(・CASIO)の新旧機がストロボやレンズを違えて入り交じり、到底全てに目が届くような状態でありませんでしたが、怪しいカメラと設定は駆逐できたと思います。CanonやPENTAXは使い慣れないながらもそれなりの設定に落ち着きましたが、かえって勝手を知らなかったのが良かったのかもしれません。手こずったのは使い慣れているはずのNikon機でした。 
 それはD70+Nikkor105mm+シグマリングストロボのキットで、当然ですが同じNikonでもD7000と異なる点が多く、結局これという形を見つけることができませんでした。あとはRAWで撮ってくれ!と突き放したい気分にもなりましたが、これ以上は個々の努力に任せることにしました。旧機にしがみつくこと自体がナンセンスなのかもしれませんが、それで四苦八苦するのも良い勉強でしょう。自分もいっぱい実験しましたし。

2013年9月29日日曜日

レジンにもシワ?

 パラファンクションがある方の臼歯部の金属咬合面に『シワ』が寄ることがあるというは、先人の先生方の発見から教わりました。内冠にも形成されている写真も見たことがあり、なぜそのようなことが起こるのか不思議に思っていました。材料学も化学もわかりませんから、きっと分子構造がどうこうなるんだろうと勝手に納得していました。
 先日見つけたのが、左の写真です。シワを目立たせるためにコントラストを強めています。レジン前装冠の入った犬歯ですが、唇側にシワがあります。形状的には3本の鋭い爪で削ったようにシャープです。シワというと周りから押し寄せられて…というイメージですが、これを見るとアブフラクションのようにに弾けたようにも見えます。よくよく考えれば、天然歯のエナメル質にも似たような横線をたまに見かけるような気がしてきました。結論としては、世の中よくわからないことばかり…です。

2013年9月19日木曜日

霧散した偏在


 83歳の男性です。正面観からは残存歯の偏在がわかり、吸収のみられる左下の顎堤は対顎の加圧要素の影響を受けてきたことを想像できます。この欠損形態のまま補綴となれば苦戦が予想されますが、僥倖だったのはその悪玉ブリッジが外れたという主訴で来院されたことです。



 いくつかの残存歯は立て直すことも可能でしたが、年齢や全身状態などの患者要素からコーピングとして、上下総義歯に移行することとしました。総義歯は特別得意なパターンというわけではありませんが、来院回数も比較的少なく済み、満足いただける形となりました。

 安定しやすいといわれる少数歯残存症例でも、強い咬合力と偏在が重なると苦労することがあります。そんな時、”減らす改変”は高齢者にとって優しい選択肢といえるのではないかと考えてます。