2011年7月30日土曜日

大雨と絵本

 新潟では木曜日から雨が降り続いています。慣れ親しんだ天候ですので普段は全く気にする事はないのですが、ここまで道路が冠水してしまうと流石に生活に支障が出てきます。せっかくの休日を棒に振りたくはありませんから、大雪の日専用の長靴を引っ張りだしてきて、行く手を阻む河を強行突破しました。100メートルも行くと普段と変わらない道があり、私の家周辺の海抜が低い事がよくわかりました…
 向かったのは、世界の絵本作家展Ⅲ『絵本の世界へ旅しよう』です。童心に還るような懐かしさを期待していきましたが、数点を除いては初めて見る絵柄ばかりでしたので、新鮮な気持ちの方がほとんどでした。読書用に、といくつも置いてある絵本をしばらく読んでみると、子供の感受性を高めるには絶対、上乗せが望めない大人にとっても、失われていく一方のそれを取り戻してくれるような気がしました。自分の子供にはたくさんの絵本を与えてあげようと強く感じました。


 絵本展では、世界に6点しかないという星の王子様の原画の1枚がもう1つの目玉でした。
物販コーナーでは、以前から気になっていた星の王子様の飛び出す絵本が売っているのを期待していましたが、残念ながら見当たらず。代わりというわけではないですが、装幀が魅力的で、綺麗な絵がたくさん載っていた不思議の国アリスを衝動買いして帰りました。
降り止まない雨と絵本が非日常感を際立たせてくれた休日でした。

2011年7月19日火曜日

2011 FIFA Woman's World Cup Champions


 やっぱりこの話題に触れないわけにはいかないでしょう。サッカー観戦は好きなので、普段からJリーグの中継はよく観るのですが、海外での試合のLiveは早朝なことがほとんどなので、仕事を始めてからはせっかくのWOWOWも出番が少なくなっていました。なでしこの試合も全試合を観れたわけではありませんでしたが、決勝戦を祝日の早朝にもってきてくれるサービス精神の良さに加え、延長後半での同点劇、PK戦での神がかったセーブ、と感動とドラマ性に尽きる試合で大満足でした。試合後は昼過ぎまで寝てしまうという平凡な一日に終わってしまいましたが。

 それにしても、サッカー選手の後ろ姿というのは不思議な魅力がありますね。右は1994年W杯アメリカ大会決勝戦でイタリア代表のエース、ロベルト・バッジョがPKを外した有名なシーン。この4年後のW杯で、イタリアは再びPK戦で敗退してしまうのですが、外した選手(ディ・ビアッジョ)に真っ先に近寄ってバッジョがかけたと言われているのが『PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ』という有名な言葉。勇気を持って、決勝のPK戦まで戦い、そして優勝したなでしこJAPANは本当に素晴らしく、日本って良い国だなぁと切に感じさせてくれる出来事でした。

2011年7月18日月曜日

天然のシングラムレスト

 14歳の男の子の上顎側切歯です。下顎第二小臼歯の中心結節の破折から歯髄炎や感染根管となってしまうことは良く知られていますから、念のため周りを補強しました。そのため、この綺麗なシングラムレストは見る影もなくなってしまいましたが、この歯がパーシャルデンチャーの支台歯とならないよう見守っていくことが重要でしょう。こういったケースに出会うにつけ、長期を見届けることのできない勤務医はそろそろ卒業…の思いを強くしています。

2011年7月10日日曜日

ファインダーを通して見るということ

 『臨床歯科を語る会』はブログ探偵の必須検索ワードです。今年も、方々のブログで2011臨床歯科を語る会の充実が綴られています。私は残念ながら土曜日のみの参加でしたが、それでも会の内容は勿論のこと、敬愛する先生にご挨拶できたり、戦友と語らえたりと厳しいスケジュールの中参加した甲斐がありました。今更私がレポートするまでもないのですが、数少ない読者の方で参加できなかった先生に向けて、感じたことをテーマにしたいと思います。
 拝聴できなかった日曜日のシンポジウムや、他の分科会などはDVDでチェックすることができますが、語る会の醍醐味の一つである夜の部屋は、現場に行かなければ味わえません。今回私が参加したのは押見一先生の部屋でした。そこで行われた或る先生のケースプレの中に、ミラーに傷があったスライドに対しての押見先生の厳しくも暖かいコメントがとりわけ心に残りました。

 これまでRAWやD7000など口腔内写真について興味を持って書いてきましたが、何のために綺麗な写真を目指しているのかをもう一度考えさせてくれるきっかけとなりました。一体何のためか。患者さんに見せるだけならjpgで十分かもしれませんし、CCDカメラという方法もあります。自分にとっては、ケースプレのために…という意識が強かったように思います。ケースプレは人に見て戴くものですから、評価してもらうのに値する資料を…と考えていました。また言い難いことですが、怒られたくない…格好つけたい…という思惑も少なからずあったように思います。
 押見先生は、ファインダーを覗いた時に歯肉に炎症が残っているのが見えれば、撮るのをやめてルートプレーニングするとおっしゃっており、美しい写真の背後には、極めて厳しい姿勢があるというのを再認識しました。眼を養い腕を磨き、そうして美しいものを撮れるようにならなければいけないと感じた次第です。

 そして、K先生のブログにあった大きくて綺麗なシングラムレストの写真。被写体はファインダーを通すことで、より客観視できるようになるということをさらに後押ししてくれました。あのように微に入り細を穿って観察するためには、当然綺麗な画像が必要になるでしょう。これまでの取り組みは間違っていなかったと、翼を得た気分です。
 購入したものの、あまりの透明感からの儚さに手をつけられなかったガラスミラーRef97、意を決して使っていこうと思います。ただ、決して安いものではないため、ガラスのハートの方が耐えられるかが心配です。
 この記事は文章がうまくまとめられず全体的に不満ですが、旬をこれ以上逃したくないのでアップしました。プロは言い訳はしないそうですが、アマなのでご了承下さい。