2011年5月17日火曜日

RAWについて

 口腔内写真の色調についてきちんと意識しはじめたのは、臨床基本ゼミで厳しく指摘していただいてからです。今でもまだまだ手探り状態で調整しているわけですが、RAWデータで撮り始めてからは昔に比べれば良い色が出せるようになっているように思います。
 難しいことはよくわからないのですが、RAWはいわゆる『ネガフィルム』の状態で、JPGは『現像されてできあがった写真』と認識しています。通常のコンパクトデジカメで撮影した画像がすでにJPGになっているのは、デジタルカメラ側で現像作業までしてくれているということなのでしょう。JPGというのは圧縮されたデータなので、かなり情報が失われており、それを画像編集ソフトで調整すると画質がさらに劣化してしまいます。そのため昔撮った色の悪い口腔内写真をどれだけPhotoshopでいじろうとも綺麗にならず、歯痒い思いを何度もしました。ですから、口腔内写真を撮り始めたばかりの若い臨床医は特にRAWで撮っておくべきです。RAWで撮っておけば、現像作業はPhotoshop上で行うことになるので、調整の自由度が段違いですし、うまく調整がいかずともすぐに劣化していない状態からやり直すことができます。一度この味を知ってしまうと、JPGだけの生活に戻ろうとは思いません。
 難点は容量(1枚8MB程度)と言われていますが、データがどんどん大容量化している時代ですから、あまり問題にはならないと考えています。最近はRAWだけで撮ることも多いのですが、下の6枚はRAW+JPGで撮影したものをそれぞれ違う調整をして比較してみました。あまりカメラに詳しくない私ですからピントがずれている(カメラだけに)内容かもしれませんが、間違っているようでしたらコメントやメールなどでご指摘下さい。

左:JPGのまま 右:上段左を彩度など調整
左:RAWのまま 右:中段左を露光量・彩度など調整
左:中段左をホワイトバランスツールのみで調整 右:下段左を露光量を調整し明るく

 Blogにアップするため容量を小さくしなければならず、画像解像度を落としているのであくまで参考程度にしかなりませんが、未調整のJPGとRAWとの色調の違い(上段左と中段左)には驚かされます。カメラの方でかなり調整されているのがわかります。



 下段のホワイトバランス(以下WB)ツールについても基本ゼミで金子先生から教えていただいたものです。これにはまず『QPカード』というものが必要になります。以下のような感じで使っていたのですが、これだとちょっと黄色い感じが…(下段左右)WBツールだけでは調整は足りないのかもしれません。現在はWBは使わずに、RAWを調整していますが、まだまだ模索中といったところです。好みの色は、中段右です。あまり赤がきつくならないよう彩度を落としているのですが、どんなものでしょうか…
 金子先生のBlogではRAW+AFを推薦しているので、今後の展開が楽しみです。


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