2014年11月11日火曜日

越後妻有『光の館』

 新潟の十日町で大地の芸術祭というアートトリエンナーレが開催されるようになってから14年が経ちます。その中のアート作品の1つに、ジェームズ・タレルによる『光の館』があります。見学では何度も訪れていましたが、一度は宿泊してみたいと考えていました。担当者と連絡をとりながら、なんとか半年待ちの予約をとりつけることができ、LMNの今年の合宿を行うことができました。
 この『光の館』の見どころの一つが、矩形の天窓から空の色の移り変わりを見上げるライトプログラムです。日の入り時刻に合わせて和室に寝転びながら、ぽっかりと開いた天井から覗く空をじっと見つめていると、遠い空が段々と迫ってくるような錯覚を覚え始めます。窓周りの人工灯は気がつかない速度で色を変え、調和していきます。宿泊者だけに許されたゆっくりとした時間に、いつまでも浸っていたい気分でした。
 宿泊施設としても素晴らしく、豊かな自然に囲まれた落ち着いた3つの和室があり、10人でも十分な広さがありました。キッチン設備は完璧で、数えきれないほどの調理器具と食器が揃っており、料理の得意な子分達に存分に腕を奮っていただきました。浴場にはわずかなライトがあるのみで、ほとんど真っ暗。怪しげな雰囲気の中、裸の付き合いを楽しみました。風呂上がりのプレゼンが振るわなかったのが唯一残念でしたが、個人的には大いに楽しんだ合宿でした。

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