2014年12月20日土曜日

印象材とアドヒーシブ 2

 シリコン印象材が開発された歴史はわかりませんが、おそらくは『精密に印象を採る』ということが目的だったのだろうと推測します。そして、それは『適合』を追求するためとも言い換えられます。印象材だけでなく、ペリオや形成といった支台歯の問題、石膏や埋没材などの技工室の問題など、とても多くの因子が『適合』に関与していて、それらは先人達が一つずつ明らかにされてきました。印象法の中では、個人トレーと個歯トレーを用いた印象が最も印象精度が良いとされています。いかに印象材の寸法精度が向上したとしても、既製トレーを用いる方法は、個人・個歯トレーのアドバンテージを超えられていないというのが一般的な考えです。
  シリコン印象材の新製品の広告は頻繁に舞い込んできますが、専用のアドヒーシブが併売されている製品はほぼありません。そのようなメーカーは個歯トレーの使用を想定していないと考えて良さそうです。トクヤマに仁義を立てて、インプリンシス一本!でも十分かもしれないのですが、新製品が持つ、硬化時間の短縮・撤去の容易さといった特性は患者さんへのメリットになるため無視はできません。個歯トレーを使っていく上で、良さそうな組み合わせを見つけたいというのが今回の実験の目的です。
  実験は色々やっていますので、気長にお待ち下さい。。。

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